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2024年11月08日

2024年11月08日

教育サービスの事業継続性を強化。AWS移行で実現した柔軟なリソース運用

事業拡大によるリソース不足と、CentOSのサポート終了に伴うOS移行という課題を抱えていた教育サービス企業B社。データセンターからAWSへの移行により、リソースの柔軟な拡張を実現し、BCP体制を強化。IT部門の業務効率化も達成しました。

教育サービスの事業継続性を強化。AWS移行で実現した柔軟なリソース運用

事業拡大による課題とクラウド移行の決断

教育サービスを展開するB社は、教育サービス市場が急速に変化する中、システム基盤の課題が事業成長の足かせとなっていました。そこで事業拡大とコスト削減、さらには災害復旧能力の強化を目指し、データセンターからクラウドへの移行を検討しました。

特に深刻だったのは、データセンターにおけるリソースの物理的な制限でした。事業拡大による顧客数の急増が見込まれる中、システムリソースを柔軟に拡張できない状況が続いていました。そのため、新規サービスの展開や、アクセスのピーク時における十分な対応が困難となっていました。

また、社内の多くのサーバで使用しているCentOSのサポート終了に伴い、代替OSの選定を急ぐ必要がありました。このまま対応が遅れれば、セキュリティリスクやパフォーマンスの低下は避けられない状況でした。教育サービスを提供する企業として、システムの安定性とセキュリティの確保は最優先事項となっていたのです。

さらに、事業継続の観点からも課題を抱えていました。自然災害やシステム障害に備えたBCP(事業継続計画)とDR(災害復旧)戦略が不十分だったのです。特に、データをどの時点まで復旧させるか(RPO:目標復旧地点)、およびシステムをどれだけの時間で復旧させるか(RTO:目標復旧時間)という具体的な指標の設定と、それを実現する運用体制の構築が求められていました。

ご提供したサービス・ソリューション

AWS構成図

ご提供したサービス・ソリューション

運用付きクラウドサービス 「EcoOne」のご紹介

EcoOneとは、JBCCのクラウド運用サービスとクラウドベンダーの提供するリソースがセットになった、運用付きクラウドサービスです。

JBCCがこれクラウドサービスの提供を通じて培ってきた実績を生かして、クラウド基盤の運用をトータルサポートします。

運用付きクラウドサービス 「EcoOne」のご紹介

クラウドコスト削減・最適化を運用で継続的にご提供

構築当初のサイジング(初期サイジング)を運用の中で適正化し、クラウドコストを最適化致します。このアプローチは、弊社運用サービスの中に含まれているため、今後新たに仮想マシン等が増えた場合においても、同様に最適化を継続してご支援致します。コスト最適化以外に、従量コストの予期せぬバーストを防ぐ予実管理機能、明細出力機能などもご提供可能です。

クラウドコスト削減・最適化を運用で継続的にご提供

チーム一丸となった大規模移行の実現

これらの課題を解決するため、同社はAWSへの移行を決断。プロジェクトの推進にあたっては、JBCCの運用付きクラウドサービス「EcoOne」を採用し、複数のベンダーが関わる複雑なアプリケーション環境を1つのチームとして移行する体制を整えました。

移行の過程では、クラウドサイジングの最適化を重視しました。JBCCがこれまでの実績で実現してきた平均20~30%のコスト削減手法を基に、各サーバの利用状況を綿密に分析。その結果に基づき、最適なインスタンスタイプを選定しました。同時に、AWSならではの柔軟性を活かし、需要の変動に応じてリソースを迅速に調整できる環境を整えました。

さらに運用段階においても、定期的なサイジングの最適化を実施。インスタンスタイプの最適化を継続的に行うことで、高いコストパフォーマンスの維持・向上を実現しています。

BCP体制の強化と24時間365日の安定運用

BCP対策として、東日本と西日本のリージョンを使った冗長構成を採用。これにより、自然災害やシステム障害が発生した場合でも、サービスを継続できる体制を構築。同時に、データの復旧目標(RPO)とシステムの復旧時間目標(RTO)を明確に定め、それらを確実に達成するための運用手順と体制を整備しました。その結果、高品質で費用対効果の高い24時間365日の安定運用を実現しています。

また、最新OSへの移行により、セキュリティを高めつつメンテナンス費用を削減。適切なOSを選ぶことでIT部門の業務負担を軽減し、本来注力すべき戦略的な業務に専念できる環境を整えました。

導入効果と今後の展望

AWS移行の最大の効果は、リソースの柔軟な拡張が可能になった点です。サービス利用者の増加や突発的な負荷増大に対しても、必要なリソースを迅速に追加できるようになりました。これにより、サービスの安定性が大幅に向上し、ユーザー満足度の向上にもつながっています。

さらに、EcoOneの導入により、IT部門の業務にも大きな変化がもたらされました。日常的な運用管理業務から解放されたIT部門は、新規サービスの企画・開発といった、より付加価値の高い戦略的な業務に力を注げるようになりました。

事業継続性の面でも大きな進展がありました。災害時にも素早く復旧できる体制が整い、RPOとRTOを最適化することで、データ損失やシステム停止時間を最小限に抑えることが可能になりました。この体制強化は、顧客からの信頼向上にもつながっています。

今後は、AWSの先進的なサービスを活用した新サービス展開も計画しています。特に、機械学習やAIを活用した個別最適化学習支援など、クラウドならではの特徴を活かした革新的なサービスの提供を目指しています。

このAWS移行により、同社は技術面での課題解決にとどまらず、事業の成長と安定性の両立を実現できました。めまぐるしく変化する教育サービス市場において、クラウド技術の効果的な活用は、今や競争力を高めるための重要な経営戦略となっています。

おすすめソリューション

EcoOne 運用付きクラウドサービス

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クラウドベンダーの提供する様々なサービスを効果的に組み合わせて提供する、JBCCの運用付きのクラウドサービス。

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