AWSクラウドへの移行によりシステムのスリム化を実現、トータルコストを従来比3分の1に削減
| 会社名 | B-R サーティワン アイスクリーム 株式会社 様 |
|---|---|
| 設立 | 1959年(創業1952年) |
| 所在地 | 東京都品川区上大崎3-1-1 |
| 事業内容 | アイスクリーム関連製品の製造、輸入、販売。アイスクリームショップのチェーン展開、製品供給、経営指導 |
| URL | https://www.31ice.co.jp/ |
運用負荷の軽減と投資コストの最適化を目指して、フランチャイジー向けシステム等をクラウド化 導入前の課題と導入後の効果
- システムを維持するために公開と拡張を繰り返す必要がある
- 経年劣化で起こる多大な再コスト負担のスパイラルから脱したい
- ハウジングによる更改コスト管理のストレスから解放されたい
- システム初期導入コストを抑制し、維持・運用コストを最適化
- システム構成のスリム化により、コストが従来比3分の1に
- 可用性と耐障害性に優れたシステムインフラを実現
老朽化に伴って繰り返されるシステムの更改、運用コストと管理負荷の増加がストレスに 導入の背景
1973年の設立以来、日本全国に1,100店舗以上のアイスクリーム専門店チェーンを展開するB-R サーティワン アイスクリーム(以下、サーティワン)。1998年に最初のPOSシステムを導入した同社だが、それから間もなくしてWebアプリケーションによるフランチャイジー向けPOS情報フィードバック・システムの構築に着手したという。同社のシステムを統括する執行役員 管理本部 情報システム室長の札川昭一氏は、次のように振り返る。
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執行役員 管理本部 情報システム室長 札川 昭一 氏

「当社ではインターネットが普及し始めた2000年頃に、フランチャイジーのオーナー、店舗スタッフ関係者が店舗運営に役立てていただくようにインターネット接続で閲覧できるPOS情報系システムをWebアプリケーションとして構築しました」
それまで本部内のシステムにおいては「IBM AS/400」を主軸としたクライアント/サーバ(C/S)型で稼働していたが、機器の更改時、札川氏はこの主流を改め、Webアプリケーション化構想を早々に描いていたという。販売管理(POS)、受発注管理、生産(物流)基本管理などの基幹系システム、社内グループウェアも含め、本部システムを次々とWebアプリケーション化の方向で進めたのだ。ところが、システムのWebアプリケーション化を実現したあとも、課題は残っていたという。システム機器の経年化対応のために、定期的にハード環境などの更改と拡張を繰り返さなければならないという課題だ。この管理ストレスは大きい。
「システムのWebアプリケーション化は順次成功しましたが、6~10年程度経過すればハード環境も老朽化扱いになり、機器保守サポート面でもメーカーからサポート終了の連絡がきます。上手に使い続けても、最後は機器部品枯渇の連絡で買い替えとなる"再投資"を伴う更改が必要になり、多数のシステムがあると費用も大変です。次々と迫るシステムの更改・拡張が、私にとってはコストと管理負荷の増大という大きなストレス要因になっていました」

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"親身な協力、やはり最後は「人」で決まる"、JBCCに課題解決とクラウド型イノベーション運用の相談へ 導入の理由
サーティワンの主幹となるシステムはすべてUIを考え自社開発してきたものであり、また継続的に"現時点のニーズ"を満たすため、拡張とモディファイを繰り返している。
さらに「当初からデータセンター事業者のハウジングサービスを利用していましたが、利用しながらも『時代の流れを見据えて、運用コストの最適化と管理負荷の軽減といった"常にあるべき姿"をプロフェショナルとしてもっと追求し実現すべき』という考えがありました」
現状のハウジングサービスでは根本的な課題解決につながらないと判断した札川氏は、次なる策としてクラウドサービス+Something Newの方向を模索することに舵を切ったという。ここでJBCCに、サーティワンが抱える課題やクラウド利用に対する不安のボールが投げられた。サーティワンとJBCCは、本部系システムのメインフレームにIBM AS/400を利用していた1990年代から20年以上にわたって取引している信頼関係にある。
「課題を解決するには"人""コミュニケーション""アイディア"と"スピード"と考えており、われわれユーザー企業の目線に立って課題を理解し、親身に協力してくれる水平思考のサポートチームが必要です。JBCCはまさに、システムに対する信念と情熱を当社と共有できるサポートチームの1社であり、期待して提案を依頼しました」
本部システムをAWSクラウドに移行して、トータルコストを従来比3分の1に削減 導入の効果
札川氏から依頼を受けたJBCCでは、クラウドサービスを利用したシステムインテグレーションに豊富な実績がある「EcoOne」を適用し、独自のノウハウを追加しながら、顧客の進化・成長を支える「ECOシステム」を提案した。
「JBCCの提案は、まずサーティワン・オリジナルの大規模なフランチャイジー向けPOSシステムをAmazon Web Services(AWS)クラウド環境に刷新し、課題を解決してプラス効果を上げるものでした。ハウジングサービスではハードウェアの調達やネットワークの設定作業のたびに多額のコストが発生していましたが、クラウドサービスのAWS+EcoOneサービスではそうした導入コストが抑えられ、運用コストも実際に利用した分しかかからず、ピーク時に合わせた余剰リソースを用意する必要もありません。もちろんハードウェアの更改やミドルウェアのアップデートといった管理負荷からも解放されることを確信し、導入を決断しました」
このプロジェクトが2019年7月に本番稼働に成功。札川氏はコストを含め導入効果を実感しているという。
「最大の導入効果は、ハードウェアにかかる初期導入コストが抑制され、運用コストも必要な分だけになるなど、コストが最適化されたことです。JBCCがAWSのクラウドサービスをうまくコーディネートしてシステム構成がEco-Oneサービスによりスリム化されたこともあり、当社の試算ではトータルコストを従来比で約3分の1に削減することができました」
コスト以外では、従来は数週間~数カ月かかっていたシステムの調達やサーバのスケールアップ、ロケーションの変更がわずか数分~数日に削減など、可用性と耐障害性に優れたシステムインフラができたと札川氏は評価する。
パートナーとのECOシステムを上手に活用して、困難なシステム構築にも取り組みたい 今後の展望
札川氏は先行きを見据えるべき課題が多々あるという。
「スマートオフィスと効率的なワークによる固定費の圧縮、5Gの本格化により業務で利用するノードは次世代シンクライアントとなり、アプリケーションやデータ、コピー機のデータもすべてクラウドで管理されるようになるでしょう。そうなればクライアント自体ではセキュリティツールの管理ストレスやコストが軽減されるので、企業経営的にはコスト負担が軽減されて管理力が上がります。またIoTとAI分析による"適材人員数"で会社が運営される方向になるでしょう。システムに必要なモノは"購入と所有"から"借りると返却"という時代になると思います。今後はすでに始まりつつある"2025年の崖"や"エッジコンピューティング課題"などに対応したソフトウェア面の新たな挑戦にも取り組んでいければと考えています」
オリジナルシステムの構築に取り組み、システムの「醍醐味」と「怖さ」を経験してきたいま、新しく斬新な挑戦が続いていくことだろう。
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AWSクラウドへの移行によりシステムのスリム化を実現|トータルコストを従来比3分の1に削減
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