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オンプレPowerから Power Virtual Server(PowerVS)へ移行をご検討の方へ、ご参考となる技術的な内容「MEMORY編」をご紹介します。
MEMORYサイジングに関しては主に以下の項目についての検討が必要となります。

1. 現行利用のリソース状況はどれくらいなのか?
2. どのようにMEMORY容量を決めればいいのか?
3. PowerVS上での考慮事項は何か?

1. 現行利用のリソース状況はどれくらいなのか?

MEMORYの現行リソース状況を確認するには月末・月初など業務のピーク時に合わせてパフォーマンスデータの取得をして、分析する事をお勧めいたします。

パフォーマンスデータ分析の構成要素報告書の記憶域プール活動からメモリープールの現行状況把握

powercpu_graph1.png

●考察POINT

マシンプールのNON-DB不在率のグラフからは、システム部分で発生するメモリー不在率を表しています
IBMの閾値は10回以下となりますが、上記で一番ピーク時のタイミングはマシン起動時となっており、継続性はないジョブと判断できます

powercpu_graph2.png

●考察POINT

各プールのNON-DB不在率のグラフからは、BASEプール(バッチ処理)で発生するメモリー不在率を表しています
上記で一番ピーク時のタイミングは夜間バッチ処理となっており、これも継続性はそれほどないジョブと判断できます

2. どのようにMEMORY容量を決めればいいのか?

次にPowerVSへ移行するにあたり、現行利用からどのようにサイジングしていけばいいかを記載します。

メモリー不在を発生する状況ではディスクとのアクセス(ページング)が多くなり、その結果としてディスク稼働率にも影響していきます。

powercpu_graph3.png

●考察POINT

前頁のメモリープール不在率のグラフと比例して、ディスク稼働率の数値が高くなっているのが判断できます
ディスク稼働率の閾値は40%となりますが、マシン起動時の6:15頃に一番の負荷がかかっている状況となります

メモリーのサイジングの際は、メモリープールの不在回数だけでなくディスク稼働率も比較して判断する必要がございます。
また、現行ディスクの種類や本数によってもメモリーに対する影響がありますので、サイジングの際には検討する必要がございます。

3. PowerVS 上での考慮事項は何か?

PowerVS のメモリーに関してはクラウドだからと言って、特に前提などはございません。
オンプレPower と同様のサイジングで構成していただく事が多いです。

[サインジング結果の例]

powercpu_table.png

●考察POINT

メモリー割当の目安|500CPWにつき 1GB 6,543÷500 = 最低13GB
メモリー不在率などの影響度合いも加味して、推奨 16GB にて決定

           powercpu_arrow.png

PowerVSにて実装後、アプリケーション稼働しメモリーの過不足があるようなら、1GB単位で調整可能

メモリーのサイジングはアプリケーション稼働に依存する部分が大きいので、お客様環境に合わせて最適な容量を決定してください。

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