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ペット&ファミリー損害保険株式会社 様

「ワンチーム」で実現した基幹システム刷新 JBアジャイルによる超高速開発で、年間2800 時間工数削減、 新事業展開を加速し、「攻め」のIT 戦略へ

「ワンチーム」で実現した基幹システム刷新 JBアジャイルによる超高速開発で、年間2800 時間工数削減、 新事業展開を加速し、「攻め」のIT 戦略へ ペット&ファミリー損害保険株式会社 取締役執行役員 お客様サービス本部長 川田 広明 氏

ペット&ファミリー損害保険株式会社は、飼い主とペット(犬・猫)が安心して暮らせる環境づくりを支えるペット保険を提供する損害保険会社。
通院・入院・手術費用の補償をはじめ、ペット医療費の負担軽減を目的としたサービスを展開し、代理店やオンラインを通じて全国の顧客へ保険の販売とサポートを行っている。また、ペット医療費の負担を軽減し、飼い主が安心してペットと暮らせる社会づくりに大きく貢献している。

会社名 ペット&ファミリー損害保険株式会社 様
設立 2003年8月
所在地 東京都台東区東上野四丁目27番3号
URL https://www.petfamilyins.co.jp/
この記事の目次

【JBアジャイルによる超高速開発で損保DX を加速する次世代基幹システムを実装 導入前の課題と導入後の効果

導入前の課題
  • 業務拡大に伴い、システムが損保会計基準に未対応
  • Access等の補助ツールが乱立し、属人的・非効率な運用体制
  • 新サービス導入に伴う迅速なシステム対応が困難
  • 金融機関水準のセキュリティ・コンプライアンス対応強化が急務
導入後の効果
  • 15サブシステム・336機能を統合刷新、損保業務全工程を網羅
  • 基幹再構築と業務見直しで、年間約2800 時間の工数削減
  • 機動的な開発体制を実現し、新サービスを約4か月でリリース
  • 金融機関要件に対応した基幹刷新・基盤・セキュリティの一貫支援で、攻めのIT戦略へ転換

導入の経緯

属人化と旧システムの限界

ペット&ファミリー損害保険株式会社(以下、ペット&ファミリー損保)は、日本初のペット保険会社を前身とし、T&D保険グループの一員としてペット保険を専門に扱う。保有契約件数20万件を突破し、収入保険料は100億円を超えるなど、着実に成長を続けている。

同社は2019年に少額短期保険会社から損害保険会社へ移行したが、既存の基幹システムは損保会計基準に対応できていなかった。

取締役執行役員でお客様サービス本部長を務める川田広明氏は

  • 取締役執行役員  川田 広明 氏
    川田 広明 氏

    損保会計に適した処理ができず、様々な工夫を重ねて業務を続けている状態でした。現場からもシステム改善を求める声が多く上がっていました

と当時を振り返る。

加えて、AccessやExcel VBAなどの補助ツールで業務を補完しており、特定の担当者に依存した属人的な運用が常態化していた。契約数の増加と事業拡大により、システムの限界は明らかだった。金融庁の監督下でセキュリティ・コンプライアンス要件も高度化し、グループ全体の信頼性を支える立場として、システム基盤そのものの刷新が不可欠となった。

2021年、同社は「今後10年を見据えたシステム基盤の構築」「契約単位から顧客単位へ管理形態を変更」「損保会計に適した発生主義への移行」を掲げ、基幹システムの全面刷新を決断。RFPを作成し複数社によるコンペを実施した。

導入のポイント

JBアジャイルとワンストップ体制

コンペで同社が重視したのは「柔軟性の高い開発手法」「開発負荷の平準化」「ワンストップ対応の技術力」の3点だった。川田氏は選定の背景について「当社のシステム部門は5~6名規模で、大規模開発の経験がありませんでした。詳細な要件定義を一から行うウォーターフォール開発は現実的ではなかったのです」と説明した。

JBCCが提案した「JBアジャイル」は、ウォーターフォールの計画性とアジャイルの柔軟性を融合させた開発手法だ。実際に動く画面を確認しながら段階的に機能を完成させていく点が評価された。「各イテレーションで動く画面を確認できるため、認識齟齬を抑えながら開発を進められます。また、テスト評価を段階的に行えるため開発負荷の平準化にもつながります」。

決め手となったもう一つのポイントが、JBCCのワンストップ体制だ。「金融機関特有のセキュリティ・コンプライアンス対応を含め、アプリケーション開発からインフラ、セキュリティまでトータルでサポートいただける点は、長期運用を見据えた際に大きな安心感がありました」。

プロジェクトは2021年5月に始動。開発対象は、顧客管理、契約管理、保険料請求・収納、損害調査、代理店管理など15のサブシステム、合計336機能という大規模なものだった。

プロジェクトは想定以上に要件整理に時間を要し、金融機関として顧客への影響を防ぐため、リリースを予定より延期する決断が下された。プロジェクトの正念場で川田氏は責任者に就任。「まず取り組んだのは、JBCCの皆さんとの関係づくりでした。互いの人間性を理解し合い、信頼関係を築くことが大切だと考え、メンバーと膝を交えて対話する場を設けました」。

この対話を契機にプロジェクトは一変する。課題に対して「どうすれば解決できるか」という前向きな議論が活発になり、チェックポイントを設けて段階的にゴールを目指す方式に切り替えた。「両社で協議を重ね、プロジェクトを必ず成功させるという意志を共有しました。この経験を通じて、本当の意味でのワンチームが生まれました」。

こうして2023年8月、基幹システム「PaFit(パフィット)」は無事本番稼働を迎えた。

新システムの概要図

導入の効果

ビジネス加速と働き方変革

JBアジャイルによる段階的な開発を支えたのが、ローコード開発ツール「GeneXus」だ。業務要件を記述するだけで複数プラットフォーム向けのコードを自動生成でき、336機能という大規模システムを完成させた。

「以前はAccessやVBAで作られたツールが乱立している状態で、業務が複雑化している状態でした。PaFitによりシステムが1つにまとまり、業務効率の向上が図れる状態となったほか、運用性、保守性があがりました」。

PaFit稼働により業務フローの見直しと計画的なRPA活用が進み、年間約2800時間の工数削減を達成。システムの信頼性向上を受けて、チェック作業の見直しや冗長な確認業務の廃止など、小さな改善を積み重ねた結果だ。

この効率化によりペーパーレス化や在宅勤務も進み、従来ルーチン業務に従事していた担当者が企画立案などに携わるようになるなど、仕事の質も変化している。

新商品・新サービスの展開も加速した。2024年3月、PayPayアプリから加入できる「これだけペット」をリリース。PayPayとの連携システム『PayFit』は、PaFit安定稼働後の2023年12月から着手し、約4カ月で開発を実現した。

「安定したシステム基盤と、両社の確かな信頼関係と共鳴が生んだ共創関係があったからこそ、このスピードと品質を実現できました」。

今後の展開

「守り」から「攻め」へ

2025年度、PaFitは「PaFit 2.0」へ進化。セキュリティ強化も進み、2026年度から新たなフェーズに踏み出す。

「従来の『守り(効率化・安全性)』から、『攻め(価値創造・競争力強化)』へ舵を切ります」。

中核となるのがAI活用だ。

「サブシステムが統合され、顧客単位での一元管理が実現し精度の高いデータ基盤が整いました。このデータを活用し、データドリブンな意思決定を実現していきます」。

同社はこの構想を「P‐FAIM(ピーファイム)計画」と名付け、AI・データ・クラウドを軸に業務とITが一体となって価値を生み出す体制を構築する。「単純業務から解放された人材が、AIを活用しながらデータ分析や商品企画といった創造的な業務に取り組める環境を整えていきます」。

基幹システム刷新を乗り越え、ワンチームで築いた信頼関係を礎に、ペット&ファミリー損保はデジタル変革を加速させていく。

JBCC担当のコメント

【担当SEより】

本事例では多様な課題に直面しながらもお客様と率直に向き合い、川田取締役を先頭とするお客様と対話を重ねることで相互理解を深めてまいりました。

幾度にわたる追加開発や要件調整を通じて、単なる受発注の関係を超え共に価値を創出するパートナーシップを築けたと実感しております。

また、継続的な改善と挑戦を重ねる中で双方の知見が融合し、より高い成果につながっていると感じています。
今後もこの信頼関係を基盤に、お客様の期待を上回る価値提供を続け、さらなる事業成長に貢献してまいります。

SI事業技術戦略本部 共創推進部 部長 松島 健 (写真右)

JBCC担当のコメント

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GeneXus を活用したJB アジャイルで基幹システムを刷新

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一般的なアジャイル開発は、1機能1反復を基本とし、「イテレーション」と呼ばれる短い期間で繰り返し開発することで、開発期間とコストを効率化しながら、段階的に構築していく手法です。しかし、一般的なアジャイル開発手法では機能の連続性が捉えられず、大規模になるにつれスケジュール管理が困難となる等の課題があります。このような一般的なアジャイル開発の課題に対し、独自に改善を重ねたのが超高速開発手法 "JBアジャイル" です。

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