導入の経緯|EUC アプリケーションが手付かずのまま置き去りに。クライアントPC のリプレースを控え更改を決断
大手地方銀行の千葉銀行は、Windows 95 が登場した1995 年頃から行内LAN とPC の導入を進め、情報連携による業務効率化を推進してきた。特に業務部門の行員自身が個別にアプリケーションを開発・運用するエンドユーザーコンピューティング(EUC)を積極的に取り入れ、そのツールとして使い勝手の良い「Microsoft Access」を長年利用してきたという。
2000 年代に入ってシステム環境が従来のクライアント/サーバからWeb アプリケーションへとシフトしていったタイミングで、EUC アプリケーションの見直しも始まった。千葉銀行のシステム部で30 年以上も業務を担ってきた理事・システム部長の宇野晃彦氏は、当時をこう振り返る。
「Web アプリケーションがシステムの主流になるにつれ、当行では営業店全店にまたがるような大規模なEUC アプリケーションを中心に、Webアプリケーションへの移行を進めました。一方、業務部門の現場レベルで一人から数人程度が利用するような個別のEUC アプリケーションは、手付かずのまま置き去りになっていたのです」(宇野氏)
こうした状態のまま、十数年にわたってEUC アプリケーションを使い続けなければならなかった理由は何か。システム部調査役(分散開発統括チーフ兼共同化推進室)の梅津康一氏は次のように説明する。
「EUC に取り組み始めた頃に開発したアプリケーションは、業務に合わせて改良を繰り返してきたため、メニューや機能が複雑になっていました。Access のバージョンアップ対応だけでも工数がかかるため、対応が先送りとなり、結果的に100 本以上もの
アプリケーションが移行できないままになっていました」(梅津氏)
しかし、いつまでもそのままの状態にはしておけない。とりわけAccess 2000 などの古いバージョンで開発されたEUC アプリケーションの稼働は、Windows 2000 /XPなどすでにサポートが終了した旧OSに制限されている。
「当行では現在、Windows 7 を標準OS とした従来のクライアントPC をリプレースし、Windows 10 へ移行する計画を検討しています。同時にWeb アプリケーションの稼働ブラウザをInternet Explorer 8 から11 に切り替えるため、旧OS のPC を早急に廃止したい。そのためにはEUC アプリケーションを更改することが急務でした」(梅津氏)
導入のポイント|課題解決のためにJBCCがGeneXus を提案。テストとコスト試算をつうじて有用性を確認
このような課題を抱えていた中、従来よりIT 動向や様々なソリューションの情報提供を受けていたJBCCから提案されたのが、超高速開発ツール「GeneXus」だった。
「JBCCは当行のシステムを理解して最適なソリューションを紹介する提案力、スキル保有者をタイムリーにアサインする適応力があり、私たちはそれを高く評価していました。GeneXus は、Access の開発言語であるVBA とGeneXus の対応言語のひとつであるJava の両言語に精通したエンジニアもいたことから、まずは試用してみようという話になりました」(梅津氏)
千葉銀行では、最初にシステム部内で課題となっていたワークフロー業務(部内業務日誌)をGeneXus でテスト開発し、ここで開発の容易さや開発スピードを評価した。GeneXus のテストと選定に関与したシステム部の小山田隆一氏によると、GeneXus を導入するにあたっては詳細なコスト試算も行ったという。
「従来のWeb アプリケーション開発環境を使って開発する場合に比べて、GeneXus は年間100 万円単位のコスト削減につながるという試算結果が得られました」(小山田氏)
テストとコスト試算をつうじてGeneXus の有用性が確認できたため、千葉銀行ではGeneXusの採用を正式に決定した。2016年秋のことだった。
導入後の効果の詳細・今後の展望は、以下より資料をダウンロードしてご覧ください。
事例資料のダウンロードはこちら株式会社千葉銀行様は20年以上使い続けたEUCアプリケーションの刷新を決断。開発工数最大40%削減を見込んで「GeneXus」の採用に至った経緯を事例資料でご紹介します。 |