「Microsoft 365 大好きオジサン」の気になる2025年9月のアップデート
皆さんお元気ですか?「Microsoft 365 大好きオジサン」こと 中村 太一 です。先日、電車に乗っていたら強烈な腹痛に襲われて、次の駅で降りてトイレに行きました。トイレに辿り着く手前で安堵していたら大の方が全て埋まっていて…心が折れそうになりました。もうイイかな?と(何がもうイイのかは詳細には書きません)。不屈の精神でなんとか乗り切りましたけどね。仕事でも心が折れそうな時もあるでしょうけど、不屈の精神で乗り切りましょう!僕は一体何を話しているのでしょうか。
それでは今回も先月(2025年9月)の Microsoft 365 のアップデート情報から僕の独断と偏見で気になる3点を挙げて紹介していきます。

Microsoft Teams:チャネルの新レイアウト「スレッド」登場
さて、今回の一番の目玉というかインパクトが大きいアップデートです。 Microsoft Teams のチームのチャネルの会話のレイアウトに新しく「スレッド」が登場しました。従来のレイアウトである「投稿」と2種類から切り替える事ができるようになります。この「スレッド」レイアウトは正直文字でお伝えするのが難しいのですが、メインエリアにはグループチャットや個人チャットのようにメッセージが時系列で表示されます。なので最初の印象は「チャネルもグループチャットと同じUI(ユーザーインターフェース)になった?」と感じるでしょう。しかし基本的な仕組みは変わっていなくて、そのメッセージは1つ1つがスレッドの親メッセージなんです。メッセージのようなスレッドに返信をすると右側にサイドペインと呼ばれるエリアが表示され、その中で選択したスレッドのメッセージが時系列で表示されます。

Microsoft 曰く、スレッドレイアウトはユーザーがメインの会話を中断することなく、複数のトピックについて話すことができる、という効果を狙っているようです。ちょっとその説明ではピンとこないですよね。一方、もし Slack を使っている人がいらしたら非常に Slack のユーザー体験と似ているので受け入れやすいどころか全てスレッドレイアウトに変更したくなるかもしれません。ここまで読んでいただいてもピンとこない方、ご安心ください。最初に書いた通り、これは文字で説明するのは非常にむずかしいです。これに関しては是非実際に触ってみてください。そうじゃないとなかなか伝わりません。
しかし一点だけ注意が必要です。上で書いた通り、最初はスレッドに返信がないとグループチャットにしか見えません。すると知らないユーザーがスレッドに対しての返信をそのスレッドに返信せずに、新規スレッドで返信しちゃう可能性があります。スレッドレイアウトを利用するにはチャネルのメンバー全員に使い方を周知してもらう必要がありそうです。
Outlook:「ニュースレター」登場
Outlook にオモシロイ機能が登場しました。一言で表現するなら「社内メルマガのような機能」です。シリーズ化したメルマガを社内で定期発行し、読者は購読登録できたりリアクションやコメントを書いたりする事ができます。

ニュースレターで発信をする側も簡単で、まずどんなニュースレターシリーズにするかを登録し、その上で「エディション」と呼ばれるメルマガ第1号・第2号のような形でニュースレターを作って発信していきます。エディションの作り方も簡単で、テキストと画像を配置してHTMLメールのようにコンテンツを作り上げます。各ニュースレターの管理者も複数人設定できるので共同編集も可能です。読者の方は購読の登録さえすれば次のエディションからはメールでニュースレターが自動で届くようになり、リアクションやコメントで交流する事もできます。 SharePoint ニュースのメール共有と機能が被るようにも見えますが、ニュースレターは「よりメルマガっぽい」発信ができますし、 SharePoint ニュースでしか利用できないコンテンツもありますし(その点はニュースレターの方が表現できる手段が少ない)、中には SharePoint を利用できない環境があったり、社内コミュニケーションは依然としてメールという環境もあったりすると思いますので、情報発信の手段は多いと便利ですね。とはいえ、全て利用できる環境であれば、機能として被りそうなものはどれをどういう時に使えば良いのか?という検討は必要になってくるでしょう。
Microsoft 365 ライセンスのみでも Microsoft 365 Apps で Copilot が利用可能に
こちらもインパクトあるアップデートかと思います。これまで Microsoft 365 ライセンスのみで利用できる Copilot に関しては、 Microsoft 365 Copilot Chat でWeb上のデータをデータソースにした回答がもらえるチャットが利用可能でした。しかし、今年の8月頃から Microsoft 365 ライセンスのみでも Microsoft 365 Apps ( Microsoft から現時点でアナウンスがあったのは、具体的には Word / Excel / PowerPoint / Outlook / OneNote )で Copilot が利用できるようになってきました。まずは Outlook から Copilot Chat が呼び出せる(右ペインに表示できる)ようになり、9月あたりには Word / Excel / OneNote でも各アプリから Copilot Chat が呼び出せるようになっています。

僕の環境では現時点でも PowerPoint のみアップデートが展開されていませんが、いずれは展開されるでしょう。つまり、これまで Microsoft 365 ライセンスのみの人は、例えば Word で文書作成中に Copilot に助けてほしい場合、一旦 Microsoft 365 Copilot Chat を開いてからチャットで質問・相談していたと思います。それがもう Microsoft 365 Copilot Chat を開かずとも Word 内で Copilot Chat を呼び出せるわけです。しかも開いているドキュメント内のものであれば要約してもらったりそのドキュメント内のデータに関して質問ができたりします。 Outlook も Outlook から離れずともメールの要約などをしてもらえるようになります。これ Microsoft 365 ライセンスのみの人にとっては大きなインパクトかと思います。そこで疑問に思うのが「 Microsoft 365 Copilot ライセンスの意味は?」という点です。なんとなく追加費用必要なくなった気になりますからね。でも全然違いますよ。大きな違いは「 Microsoft Graph グラウンディングができるか否か」です。 Microsoft Graph グラウンディングを非常に簡単に説明すれば「 Microsoft 365 内の社内情報が Copilot のデータソースにできること」です。ここに大きな価値があるので、おそらく Microsoft 365 ライセンスのみで利用できる Copilot の利用範囲が広がってそのユーザーが使えば使うほど Microsoft 365 Copilot ライセンスが欲しくなると思います。 Microsoft がそういう考えがあって今回のような利用範囲を広げてきたのかはわかりませんが。
9月のアップデート情報、いかがでしたでしょうか。例えば最初の Microsoft Teams のスレッドレイアウトに関しては、やはり文章での説明はなかなか困難です。実際に画面を見ながら説明をしないと伝わりづらいです。本シリーズ記事で添えている画像は、毎月JBCC のお客様向けにご案内しているアップデート情報動画配信で利用しているスライド資料の一部ですが、本記事のようにブログでは厳選して3個程度しか紹介できていませんし文章でしかお伝えできませんが、その動画では更に多くの情報をデモを交えてお伝えしています。また2025年6月分からは Microsoft 365 Copilot の最新情報もお届けするようになりました。JBCC のお客様向けなので、気になった方は是非お問い合わせください。
微力ながら JBCC もこのようなアウトプット活動を通して皆さんのお役に立てればと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。また、 JBCC には Microsoft 365 のプロフェッショナルも多数在籍しており、 JBCC から Microsoft 365 を契約していただいたお客様には、お客様と寄り添いながら進める伴走型のワークショップやお客様同士のつながりを持てる場でもある Microsoft 365 利活用雑談 Café を開催するなど Microsoft 365 の利活用・定着のご支援をしております。気になった方は是非お問い合わせください。
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詳細を見る執筆者

中村太一
JBCC株式会社 Microsoft 365 担当
「Microsoft
MVP(Most Valuable Professional)」を2018年から連続受賞。
ユーザー企業のMicrosoft 365利活用促進を支援。
Microsoft Ignite などマイクロソフト社主催のイベントにも登壇。
Microsoft 365 大好きオジサンこと中村太一が
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