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HPE Nimble Storageをベースにファイルサーバーを仮想化
容量の利用効率と信頼性を向上、他サーバーの仮想化統合も推進

株式会社オティックス_トップ画像

株式会社オティックス 様

愛知県西尾市中畑町浜田下10番地

【創立年】1949年

【従業員数】1,219名

【U R L 】http://www.otics.co.jp/

動弁系部品を中心とした自動車用エンジン機能部品の専門メーカーとして、高品質・低コストを追求し続けている株式会社オティックス。ここでは業務で生み出される膨大な情報を格納するファイルサーバーが、HPE Nimble Storageを利用した仮想化基盤で仮想化されています。重複排除や圧縮機能の効果により、ストレージ容量の利用効率が大幅に向上し、極めて高い信頼性も実現。HPE InfoSightによって安心感も高まり、将来の拡張計画も立てやすくなりました。また以前は24時間以上かかっていたバックアップ時間も、システム移行後には1時間程度で完了するように。さらにスナップショット機能も活用し、マルウェア感染時の復旧迅速化も実現しています。このような効果を確認した上で、業務アプリケーションサーバーもこの基盤で仮想化統合。今後は仮想化統合の対象サーバーを、さらに拡大していく計画です。

目次

  1. 膨大なファイルを保管・共有するため合計5台の物理サーバーを運用
  2. 容量増大でバックアップが長時間化、テープ入れ替え作業も大きな負担に
  3. 3ティアシステムでサーバーを仮想化、ストレージにはHPE Nimbleを採用
  4. 物理容量を実使用量の2/3に抑制、AIにより将来の利用容量も予測
  5. 24時間超えのバックアップ時間を1時間に大幅短縮、将来は仮想化サーバーを拡大しさらなる効率化を検討

膨大なファイルを保管・共有するため合計5台の物理サーバーを運用

企業内の情報共有やファイル保存の手段として、現在も重要な役割を果たしているファイルサーバー。最近では企業システムでもクラウド化が進んでいますが、機密性の高い情報を管理する場所として、これからも社内のファイルサーバーを運用し続けたいという企業は数多く存在します。

しかし長年にわたってファイルサーバーを運用した結果、ファイルサーバーの総容量が肥大化し、データバックアップ時間が増大しているケースも少なくありません。なかには夜間バッチでは対応しきれないという、運用上の課題に直面している事例も存在します。

さらには、ファイルサーバに対する現場の要求度も高くなり耐障害性も必要となってきています。

 このような問題を、ファイルサーバーの仮想化とHPE Nimble Storageの採用で解決したのが、株式会社オティックスです。

 同社はローラアームやラッシュアジャスタ、バルブリフタなど、動弁系部品を中心とした自動車用エンジン機能部品の専門メーカー。その中でもローラアームは、トヨタ自動車や富士重工業で圧倒的なシェアを獲得しており、コスト、生産量、品質において世界トップレベルを実現しています。特に品質面では、トヨタ自動車から「品質管理優秀賞」を連続受賞するなど、得意先からも高い評価を得ています。自社開発設備による、生産工程の徹底した効率化で、高品質のみならず「低コスト」も追求、競争力のある価格で車両組立メーカーに貢献し続けています。

株式会社オティックス_森様

株式会社オティックスホールディングス
経営管理部 情報システムグループ
GL(グループリーダー)幹彦 氏

「社内には設計図面や計算書をはじめ、膨大なファイルが存在しますが、これらを保管・共有するためのファイルサーバーは物理サーバーとして運用していました」と振り返るのは、株式会社オティックスホールディングス 経営管理部 情報システムグループGL(グループリーダー)の森 幹彦氏。

その内訳は、全社用1台、部門用1台、各工場に設置された拠点サーバー3台の、計5台で構成されていたと説明します。

「これらは2011年頃に導入され、Windows Server 2008が動いていました。しかし導入から5年が経過した頃から、いくつかの問題に直面することになったのです」。

容量増大でバックアップが長時間化テープ入れ替え作業も大きな負担に

その問題の1つが、格納されるファイルの総容量が増大し続けたことで、データバックアップ時間が当初の想定以上に長時間化したことです。全社ファイルサーバーの容量は約3TB、部門ファイルサーバーは約5TBに達しており、バックアップが24時間以内で終わらなくなっていたのです。

「全ファイルを日次バックアップすることが運用上の方針なのですが、これを守るのが難しくなっていました」と語るのは、株式会社オティックスホールディングス 経営管理部 情報システムグループ 係長級の中村 幸寛 氏。

2011年頃に導入したLTO3(リニアテープ)を使っていたことも、バックアップに時間がかかる要因の1つだったと指摘します。

「バックアップ時間が24時間に収まらないため、RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)も24時間を超えることになりますが、これはさすがに長過ぎます。またバックアップ用のテープを入れ替える作業も必要で、そのために年間4 0人時間を費やしていました」。

 その一方で、リストアにかかる時間も大きな問題になっていました。障害によるファイル消失だけではなく、ユーザーの操作ミスでファイルを削除した場合もリストア依頼が発生しますが、1ファイルをリストアするだけでも数十分かかっていたのです。

またテープからのリストア作業は、バックアップを一時的に停止しないと実施できません。これによってRP Oはさらに大きくなってしまいます。

 そしてもう1つ、バックアップ/リストアの長時間化で懸念されることがありました。それはランサムウェアなどのマルウェア感染時に、感染前の状態に戻すことが難しくなるということです。

 「2017年5月にWannaCr yが流行した際に、自社での被害想定と復旧時間の予測を行ったのですが、当時のバックアップでは機器の正常化からファイルサーバーのデータ復元までに1日以上かかり、直近24時間のデータは復旧が困難という結果になりました。すでにウィルス対策ソフトでは既知の脅威にしか対応できないと言われて久しく、感染を前提とした対策が欠かせません。感染時の復旧を迅速化するためにも、バックアップ/リストアのあり方を根本から見直す必要がありました」(中村氏)。

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HPE Nimble Storageをベースにファイルサーバーを仮想化
容量の利用効率と信頼性を向上、他サーバーの仮想化統合も推進

  • 3ティアシステムでサーバーを仮想化。ストレージにはHPE Nimbleを採用。
  • 物理容量を実使用量の2/3に抑制。AIにより将来の利用容量も予測。
  • 23時間越えのバックアップ時間を1時間に大幅短縮。将来は仮想化サーバーを拡大しさらなる効率化を検討。

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