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2023年12月09日

2025年06月16日

伝票とは?請求書や帳票との違い、作成する際の注意点などを解説

多くの企業で活用されている伝票ですが、ひとくちに伝票といっても種類はさまざまで使用シーンや記載内容が異なります。
自社の業態に適したものを選ぶことで、経理業務を効率よく進めることが可能です。
今回は、伝票の役割や保存期間などの基本の概要に加えて、請求書や帳票との違い、伝票を利用するメリット、過去の伝票をまとめて転記する伝票式会計や伝票の種類、作成・管理の際の注意点などをご紹介します。ぜひ、ご参考にしてください。

伝票とは?請求書や帳票との違い、作成する際の注意点などを解説
この記事の目次

伝票とは

伝票とは、取引内容や金額などを記載した書類のことです。よく知られているのが入金伝票や出金伝票、会計伝票、振替伝票などです。
伝票の様式はとくに定められていませんが、「取引の日付」「勘定科目」「取引内容」「取引金額」「起票者(取引内容を伝票に書き起こした方)の記名押印・サイン」といった取引における5つの項目を記載するようになっています。

伝票の役割

伝票の役割は、取引内容や取引相手を分かりやすく整理し、取引があった事実を残し、経理業務・会計処理業務を効率よく進めることです。
しかし近年は中小企業や個人事業主、フリーランスにおいても会計帳簿の作成に会計ソフトを使用するケースが増えており、会計ソフトを使用する場合は証憑書類(取引完了を証明する書類)があれば伝票がなくてもとくに問題はないとされています。
とはいえ、伝票に取引の内容を記載しておけば証憑書類がない場合でも取引の事実を明確にできます。
また、証憑書類が複数ある場合にまとめて出金伝票にまとめれば、取引内容が分かりやすく整理できるため、会計ソフトを使用している場合でも伝票は大いに役立ちます。

伝票の保存期間

伝票は証憑書類に該当する重要な書類なので、法律により保存期間が定められています。会社法の適用企業(株式会社・持株会社)の書類は10年間、法人税法の適用企業の書類は7年間、両方の法律の対象となる書類は10年間の保存義務が発生します。
また、個人事業主の場合は青色申告・白色申告のどちらも5年間の保存義務が発生します。

【参照】

J-Net21「株式会社の会計帳簿の作成と保存について教えてください。」

国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」

伝票と請求書の違い

伝票と請求書はどちらも取引時に作成する書類ですが、それぞれの書類を作成するタイミングや役割が異なります。
伝票は入出金の手続きが実際に行われた時点で作成する「取引の事実を記録する書類」であり、後者は入出金の手続きが発生すると確定したとき(まだ入出金はしていない)に作成する「相手先に支払いを請求する書類」です。

帳票と伝票の違い

帳票とは、伝票と帳簿を包括する会計用語です。「証拠のための記録」という意味もあり、商品の納品や請求など、取引の証拠を記載する重要書類を指しています。
なお、帳票の詳細は下記でもご紹介しています。合わせてご覧ください。

伝票と請求書の違い

伝票を使用するメリット

伝票を使用するメリット

伝票を使用するメリットは、大きく下記の2つです。

専門知識がなくても伝票の作成と会計処理ができる

仕訳帳を使った会計業務では、ある程度の簿記の知識が必要です。
それに対して、伝票の様式は法律における規定がなく、仕訳帳よりも手軽に記載できます。
先でもご紹介した5つの項目を記載することで会計処理ができるため(振替伝票を除く)、専門知識がなくても伝票の作成と会計処理が行えます。

取引内容ごとに複数担当者で分担できる

仕訳帳による会計処理では、日々の取引内容を細かく記載する必要があります。記載する情報に齟齬が発生しないように、またミスが起きないように、仕訳帳への記載は基本的に複数人で行わず一人の経理担当が一貫して行います。
一方、伝票は一つひとつの取引ごとに作成します。複数の経理担当が分担して作業を行えるので負担が少ないです。
また、仕訳帳では取引内容を日付順に記載する必要がありますが、伝票はあとでまとめて総勘定元帳に転記すれば良いため修正の手間も少なくすみます。

過去の伝票をまとめて転記する伝票式会計とは

仕訳帳ではなく、伝票から総勘定元帳に直接転記する会計方法を「伝票式会計」といいます。
利用する伝票の種類によって「1伝票性」「3伝票制」「5伝票制」に分類されます。

1伝票制

振替伝票(仕訳伝票)を利用する際に使用します。利用する伝票が1種類なので管理は容易ですが、全ての勘定科目を振替伝票にまとめるので書類は少々複雑になります。
集計の手間などから使用する企業は少なくなっています。

3伝票制

入金伝票、出金伝票、振替伝票を利用する際に使用します。入出金を伝票で管理することで、キャッシュフローが可視化しやすくなります。
入出金以外の取引は全て振替伝票にまとめます。3伝票制を採用する企業が多いです。

5伝票制

入金伝票、出金伝票、振替伝票、仕入伝票、売上伝票を利用する際に使用します。売上や仕入を伝票で管理することで、キャッシュフローが可視化しやすくなります。掛け取引が発生しても煩雑にならないため、買掛金での売買が多い業種(製造・卸売・建設など)で利用されています。
なお、入出金、仕入、売上以外の取引は全て振替伝票にまとめます。

5つに分けられる伝票の種類

伝票の種類は下記の5つに分類できます。

振替伝票

現金以外の取引があったときに作成する伝票です。振替伝票の勘定科目は取引内容によってさまざまなので、仕訳帳と同じように貸方と借方のどちらも記入します。

入金伝票

現金での取引があったときに作成する伝票で、赤色の線で印刷されているのが特徴です。
入金伝票の勘定科目は「貸方のもの」だけを記入します。

出金伝票

交通費や備品購入など、現金の出金があったときに作成する伝票です。
出金伝票の勘定科目は「借方のもの」だけを記入します。

仕入伝票

5伝票制を利用する際に作成する伝票で、仕入取引の内容を記載します。総勘定元帳に転記する際は貸方の勘定科目が「買掛金」、借方の勘定科目が「仕入」となります。
仕入伝票を使用する場合、現金や手形で商品を購入しても買掛金で支払ったことにして、その買掛金を現金や手形を使って決済したように処理します。仮に現金で取引したときは仕入伝票に加えて出金伝票も作成します。

売上伝票

売上伝票も5伝票制を利用する際に作成する伝票で、売上取引の内容を記載します。総勘定元帳に転記する際は貸方の勘定科目が「売上」、借方の勘定科目が「売掛金」となります。
売上伝票を使用する場合、商品を販売して現金などを受け取っても売掛金で販売したように記載し、その売掛金を現金や手形で回収したとして処理します。現金取引の場合は売上伝票に加えて入金伝票も作成します。

伝票を作成・管理する際の注意点

伝票を作成・管理する際の注意点

こちらでは、伝票を作成・管理する際の注意点をご紹介します。

借方の合計金額と貸方の合計金額を一致させること

振替伝票を記載する際は、借方と貸方の合計金額を一致させなくてはなりません。
合計金額が合わなければ修正に時間がかかり、経理担当者の負担が大きくなってしまいます。

保存期間を遵守すること

伝票などの経理関係の書類は、作成した日から一定期間保存する必要があります。誤って処分してしまうと法律違反に該当しますので、きちんと保管しましょう。紙書類は保管スペースを圧迫してしまう要因なので、電子化による保存方法にも目を向けてみてください。

すぐに取り出せるように整理すること

伝票は総勘定元帳へ転記する際に必要になるため、すぐに確認できるように整理しておくことが大切です。
順番の行き違いが起きたり紛失したりしないよう、まとめて保管するように心掛けましょう。

伝票の電子化で業務効率化

伝票の管理は人的ミスが起きやすく、最悪の場合、破損や紛失のリスクを招きます。修正などに時間がかかるとコア業務を圧迫し、部署内の業務効率低下を招く恐れがあります。
しかし、伝票を電子化すれば紛失や破損のリスクは軽減されます。検索窓ですぐに必要な伝票が取り出せますし、印刷や郵送、保管スペースを確保するためのコストを削減できるため経費削減にもつながります。
業務効率化を測るためにも、紙の伝票から電子への移行を検討してみてはいかがでしょうか。

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FAX受注業務をkintone とペーパーレスソリューションで自動化、作業時間4割削減

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まとめ

伝票は企業の経理業務を効率よく進める重要な書類です。多くの企業で活用しているからこそ、電子化を進めてより業務効率を向上させてみてはいかがでしょうか。
JBCCのペーパーレスソリューション「QanatUniverse」は、請求書などの伝票の振り分けや転記業務などを行えます。また高精度のAI-OCRを搭載しており、紙書類の電子化にも対応しています。基盤システムと連携し、あらゆる紙業務の効率化をサポートできるため、伝票の電子化を検討している企業におすすめです。
伝票の電子化(ペーパーレス化)についてお悩みの方は、ぜひJBCC株式会社へご相談ください。

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