「受発注業務の重要性は認識しているものの、その手間によって業務がスムーズに進行しない......」こうしたお悩みを持つ企業も少なくありません。フローができてしまえば一見簡単そうにも思える受発注業務。それぞれの企業が抱えるボトルネックは何なのでしょうか? そこで今回は、企業に勤める100名の方にアンケートを行い、受発注業務の内情について調査を行いました。
目次 |
56%の企業がFAXで受発注を行っている!
現在、多くの企業がWebを利用したシステムで受発注業務を行っています。一方、現在でもFAXを利用している企業も少なくありません。そこで「受発注をFAXで行っていますか?」というアンケートを実施し、実情について調べてみました。
Q1. 受発注をFAXで行っていますか?
結果はなんと56%もの企業がFAXによる受発注を行っているという結果に。背景として考えられるのは、自社、もしくは取引先のいずれかがWeb発注に対応していない、といったことが考えられます。 |
受発注の上司の承認をとっている企業は79%!
Q2. 受発注を行う前に上司の承認をとっていますか?
続いて行ったのは「受発注を行う際に、上司の承認を取っていますか?」というアンケート。結果としては、約8割の方が、上司からの承認を得ていることが分かりました。寄せられたコメントの中から、その一部をピックアップしてみます。 |
上司の承認をとっている企業のコメント
- 受発注など重要な書類以外に顧客の個人情報が記載されている書類は基本的に全て上司の承認が必要なシステムが取られています。(女性・愛知県・26歳)
- 口頭や電話での確認。ミスを防ぐために可能な限り第三者にも立ち合ってもらう。(女性・大阪府・51歳)
- 承認を得るためには、詳細説明が必須であり突っ込まれないようにどちらかと言うと機嫌が良さそうな時を選んでいる。(男性・茨城県・48歳)
- 受注は依頼を受けた時点で上司の承認を取る。また発注は、発注したいものの情報をすべてそろえてから上司に承認をとる。(女性・愛知県・29歳)
- とにかく上司の機嫌がいい時を狙って承認を取るようにしている。うちの会社は上司次第で何でも決まる風潮があるので、機嫌さえ取っていればなんとかなる。でも、実際にそれは辛いと思えることも多い。(女性・香川県・38歳)
すでに受発注のフローが整備されている会社の場合、"当たり前"のこととして承認が行われているようです。ミスを防ぐ意味でも、重要な業務と言えるでしょう。なお、コメントの中には「承認の際には上司のご機嫌を伺う」といった意見もいくつか見られました。
承認不要の企業のコメント
- 承認はとっていません。もともと上司からの指示でFAXすることが多いので、タイミングと言われれば、上司から、これは何のFAXだったか?と聞かれた時に、あなたの指示ですと言うくらいです。(男性・宮崎県・43歳)
- 通常のローテーションとは違ったイレギュラーな発注の場合は承認を取ります。(男性・北海道・46歳)
- あらかじめ設定した在庫情報を著しく逸脱する場合、報告・承認が必要になります。(女性・石川県・59歳)
- 基本的には上司の承認は不要だが、納期が近いときなどミスのリカバリーがしにくい状況ては確認をとる。(女性・北海道・31歳)
- 発注に関してはすべて一任されているので、承認は必要ないと言われた。(女性・滋賀県・35歳)
回答では「不要」としながらも、金額や納期、在庫状況といった条件等がシビアになる場合は承認をもらう、という意見がいくつか見られました。また、上司不在などが原因となっているケースもあるようです。
発注点管理は企業のために必要と感じている人が多い
Q3. 企業の体制として、発注点(在庫閾値)管理をしていますか?
次に伺ったのは「企業の体制として、発注点(在庫閾値)管理をしていますか?」という質問。結果はやはり、多くの企業は「はい」と答えています。コメントについて見てみましょう。 |
発注点の確認をしている企業のコメント
- 以前、二重の発注があり部署に大きな損失があった。2度と同じミスをしないように、みんなで意見を出し合い現在の体制になった。(女性・大阪府・51歳)
- 管理は手間がかかりますが、何か問題がおきたときのリスクマネジメントとして必要だと思います。(男性・埼玉県・26歳)
- 管理することによって、リスクの回避や新規販売のチャンスを得ることにもつながるから(男性・宮城県・36歳)
- 発注点の管理は、より的確かつ効率的で無駄の少ない需要供給につながるため、きちんとおこなうことになっています(男性・埼玉県・26歳)
- 発注先がこちらへの連絡なく、どんどん仕様を変更していくため、余分な在庫を持ってトラブルが発生したことがある。そのトラブル以後は発注点管理を徹底するように指導があった。(男性・岡山県・57歳)
コメントを見ていくと、発注点管理をかなり厳しく行っている企業が多いことが分かります。手間はかかるものの、ミスやトラブルを防止する手段として、さらには収益拡大のための必須項目として認識されている方が多いようです。
確認不要の企業のコメント
- 営業ではありますが、専門性の高い許可の申請や手続きなどの営業になります。在庫という概念がないため、在庫管理は不要です。ただ、仕事状況を見極め、受注をずらしたりといった工夫はしています。(女性・秋田県・34歳)
- 業界柄か、在庫の流動性が激しいので発注点管理にはそれほど重点は置かれていません。(男性・福岡県・28歳)
- かなりずさんなので、月末の最終確認になると誤差が出て大変なことになり、残業になります。(女性・三重県・36歳)
- 本来なら発注点管理したいのですが、高価な商材を扱っているので在庫を抱えてしまうリスクを避けるため行っていません。(女性・東京都・33歳)
- 特別に管理はしていないが、常々いろいろ頭では考えている。(女性・福岡県・20歳)
コメントを並べてみると、発注点の確認は行っていないものの、その必要性について感じている方が多いようです。また、在庫を持たないビジネスの場合や、自身の業務ではないので分からない、といった意見もありました。
「発注点(在庫閾値)管理」のシステム化で受発注管理はもっと便利にできる!
今回のアンケートでは、特に発注点について多くの企業が厳密に管理をしていることが分かりました。しかし、データがシビアになる分、その手間やかかる工数は大きく、スタッフの時間を削られている可能性があります。特に、在庫が決められた数量よりも少なくなったタイミングで行う「定量発注点方式」については、数量の見極めはもちろん、仕入れから販売可能になるまでの期間等を計算しなくてはならないという工程もあり、業務が繁雑になりがちです。
これを改善できるのがシステム化です。勘と経験に頼らず、適切な在庫管理を行えるためリスクが軽減。さらに、計算ミスや発注漏れ防止にもつながります。以下では、「NX販売支援」を導入した場合のメリットをいくつかご紹介します。
自動発注機能で業務を効率化
人が行う作業にミスは付きもの。しかし、発注漏れがあると在庫の確保ができず、ビジネスが止まってしまう可能性もあります。「NX販売支援」であれば、在庫が閾値を下回った時点で発注を自動的に行う機能があるため、上記のような心配は無用。さらに、発注業務の手間を軽減できるのでコア業務により集中できます。
商品特性に合わせて選べる3つの発注方式
「NX販売支援」では、商品特性によって「定量発注方式」「補充点方式」「発注点方式」を選択し、各種発注の効率化が可能です。特に補充点方式と発注点方式については、在庫数が発注点を割った際に、必要となる発注量を自動計算してくれるため手間と時間の節約につながります。
輸入管理機能で面倒な手順を自動化
仕入れを海外から行う場合、諸掛項目の仕入伝票への入力や、支払い確認後のPO消込といった作業が必要です。「NX販売支援」であれば、発注からインボイス照合までの流れを一元化でき、業務の効率化に役立ちます。
おわりに
受発注業務は企業にとって、収益獲得のための基本となる部分。力を入れるのは当然ですが、自動化が可能な部分についてはシステム化するのがおすすめです。業務の効率を上げミスをなくし、トラブルを回避することで、より高い売上を目指しましょう
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